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運動不足を感じたら?座りすぎリスクと親子の健康&アンチエイジング【#2】

運動不足を感じたら?座りすぎリスクと親子の健康&アンチエイジング【#2】

運動することだけではどうやらその悪影響を防げない、困った「座りすぎ」問題……

学業や仕事をこなしながら、座りすぎをの害を減らすにはどう対策すればいいと思いますか?

実現できそうな内容を集めてみました!

* * * * * * * *

座りすぎの害については、下の記事をごらんください。

運動不足を感じたら?座りすぎリスクと親子の健康&アンチエイジング【#1】

 

NASAが見つけた老化のひみつ

宇宙では老化が進む、という話を聞いたことがありませんか?

NASAは、宇宙飛行士の骨密度検査や筋肉の萎縮などを計測してきています。

その結果、宇宙に行くと、どれくらい老化するかがわかりました。

宇宙では地上の10倍老化が進むと言われています。宇宙に半年いると筋力は半分になり、骨密度の低下は、老人の1年分の変化がわずか1カ月間で起こってしまいます。

『ためしてガッテン!』「NASA直伝!魅惑のアンチエイジング術」2016年11月16日より

無重力であることで老化が進む……それでは困ると原因をさぐったところ……

人は、「耳石を動かす必要がある」のだと、わかったそうです。

耳石(じせき)とは?

Wikipedia によると、「脊椎動物の内耳にある炭酸カルシウムの結晶からなる組織である。(中略)平衡感覚と聴覚に関与する。ヒトのものは聴砂とも呼ばれる」。

脊椎動物に共通する、からだが動くと動いて、頭と体の傾きを感知する部位が耳石です。

「起きているのに動いていない」状態は、動くほど元気でない個体……つまり、死に瀕した個体に似かよるのかもしれません。

じわじわ死に向かうようにからだの代謝等が低下する=老化が進む。

座りすぎで寿命がちぢまるのは、動物として理にかなった身体反応だとすると、害を減らすには、定期的に耳石を動かしたほうがよい、ということになります。

 

30分に1回立つ

ではどれくらいの頻度で耳石を動かせばいいのか。

数字は、30分に1回。

30分に1回立つだけでいいそうです。

これは、心がければデスクワークの人間にもできること。

 

30分に1回立つために、大人の対策例

座りすぎ対策のオフィス例&自宅例がスポーツ庁のweb広報マガジンにありました。

心がければ、座りすぎは自動的に中断されそうです。

(1)オフィスの座りすぎ対策実践例

1. 用事があるときはメールや内線を使わず歩いて行く
2. こまめにプリントやコピーを取りに行く
3. 立って仕事をする(昇降式デスクの利用も)
4. 立ってミーティングや会議をする
5. 立つことを促してくれるアプリを活用する

3. の「立って仕事をする」については下で改めて紹介します。

5. の「立つことを促してくれるアプリ」は、アップルウォッチが有名ですね。

「スタンドリマインダー」機能があるらしいので、30分に1回指示してもらえば、ちょっと立つ……ことはできると思います。

 

(2)自宅の座りすぎ対策実践例

1. 座りながらテレビを見る時間を減らす
2. テレビのCM中は立ち上がって家事をする
3. ネットサーフィンは時間を決める
4. 読書は1章読んだら、合間にストレッチを挟む
5. ネットショッピングよりも買い物に出かける

これらは生活習慣でなんとかしていく例なので、子どもの座りすぎ対策にも使えると思います。

 

子どもの座りすぎ対策例

上の大人の自宅対策例は、子どもにも応用できそうです。

そのうえで、子どもの座りすぎ対策は、大人とは違いますよね。

そもそも30分座っていられるようになるのは、ある程度子どもが大きくなってから。

その頃までには、生活習慣として、教えてあげられているといいと思います。

子どもについて、とくに気にしたいのは下のポイント。

(1)レクリエーションのスクリーンタイムの量を制限する

WHOの資料(1)に子ども(5〜17歳)への推奨としてはっきり書かれているのが「レクリエーションのスクリーンタイムの量を制限する」です。

具体的には

・スマホ
・スクリーンを見るタイプのゲーム

を管理するしかないですね……

これは、そういうものだと親がブレなければ、なんとかなるようには思いますね。

(2)休日に30分に1回立つ生活習慣をつける

スクリーンタイムの制限が一番に警鐘を鳴らされるポイントとして、ほかに大人ができることとしては、だらだらせず30分に1回立つ姿を見せて、たまには理由も伝えることでしょうか。

他の生活習慣と同様、子どもはおぼえていくと思います^^

アップルウォッチでも、キッチンタイマーでもいいので、とにかくだらだらしっぱなしにならないよう、まずは大人が気にして態度で示す……。

 

授業中など、子どもが立つのが難しいとき

いちばん難しいのは、実は授業中の子どもではないかと思います……。

授業時間は勝手に立ち上がれないから、どうしたら学齢の子どもたちの座りすぎを減らせるでしょうか。

(1)先生に働きかける

教師の協力をあおぐのが一番ですよね……。

これは、クラスの先生にお願いするだけでなく、PTA的問題かもしれません。

やれたらいいけど、ハードルが高い可能性もありますね。

(2)「頭を左右に振る」よう教える

自衛策としては、頭を左右に振るだけでも、耳石を動かすことにつながるそうです(『ためしてガッテン!』「NASA直伝!魅惑のアンチエイジング術」2016年11月16日より)。

これも授業中だと、よそみに見えてしまうポイントではありますが、首・肩が凝らないよう「首を回す」「首を動かす」動作は許容範囲だと思います。

そうやって、たまにほぐすよう伝えてあげるのは、親ができることですよね。

 

集中したいときに30分に1回中断されるのはうざい……!と思うとき

集中しているのにいちいち立てない。というタイミングは、どの年代でもあると思います。

でも、だからこそ、座りすぎになってしまう。

子どもの集中は、途切れさせたくない局面もあると思います。

強制集中させる力の強い、スクリーンゲームは途切れさせてよいと思いますが、一般に、子どもの没頭は止めるよりは好きなだけやらせてあげるのも肝要かと。

どうせ、そういう年代の子どもは、動きたくなったらじっとさせたくても止まっていません。

本人のバランスを、ある程度信じても良いと思います。

一方大人の場合は、「集中するから動かない」という座りすぎ問題を、集中を理由で解決しないと、健康リスクが増えるだけです。

・集中したい
・中断したくない
・座りすぎを避ける

だったら、立って仕事に集中したらいいじゃない?ということで、立って仕事するのが、シリコンバレーなどでも流行ったそうです。

立って仕事をするためのスタンディングデスク

今はスタンディングデスクで検索したらいろんなものがひっかかります。

WHOが座りすぎに警鐘をならしたからそういうものができたわけではなく、20世紀から、北欧ではそういう商品が売られてきたみたいですね。

北欧となると、もちろんイケアにもあります。

韓国イケアには、スタンディングデスク「SKARSTA(スカルスタ)」の、立って仕事ができる高さにしてある写真が。

 
 
 
 
 
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フランスのイケアには、座れる高さにしてある写真があります。

 
 
 
 
 
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スタンディングデスクにはどんな椅子?

上のどちらの写真も、机はともかく、椅子が気になりました。

立って仕事をして疲れたら座るために、椅子もあるのだと思います。

でも両方とも、写真の椅子が座りづらそうというか、腰に悪そうというか……。

立ち仕事に疲れて、座り仕事にするのなら、なおさら、疲れづらい、集中しやすい椅子のほうがいいと思うな。

個人的には、デスクワークには座りやすい椅子が必須だと思っています。

長く座るなら、下のように、集中できる姿勢で座れる、電磁波の害も低減できるタイプがお得感強いですね。

椅子は腰痛に悩む人が多いから、むっちゃ高価格帯が多いのですけど……健康効果が高いリーズナブルな禅チェアは、理想的だと思います。

机と同時に椅子まで買い換えられない……という場合は、いまある椅子に、下のようなクッションをしいてしまえば、疲れが違ってきますよ。

 

いずれにせよ、なるべく立ち仕事の時間をつくり、よい姿勢で座れるよう調整していけば、座る時間も減らせるし、骨格全体がバランスよく整うのではないでしょうか。

 

運動不足の解消以前の問題

とにかく立つ動きを増やさないと始まらない。

30分に1回立つだけでなく、せっかくだから軽いストレッチもすればいいかな、と思います。

私自身、基本は立って仕事をするスタイルに変えたのですが、実際問題として、座って仕事をしていたときより細かく動いているみたい。

首と肩のこりは楽になりましたよ。

子どもにも、凝り症などになる前に、教えていこうと思います(^_^)

 

【参考】

(1)WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour

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執筆者について

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本やムックの編集者、時々ライター、一般社団法人 日本マクロヘルス協会理事。3人の子を育てる高齢出産ワーキングマザー。編著に『子どもを守る自然な手当て』、企画・翻訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』『親子で楽しむ おむつなし育児』など。大人向けのノンフィクションや小説、実用書、児童文学、絵本など、多くの出版物を編集・製作中。趣味はマンガ読み。

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