加工品の裏側のラベルを見るのは必須です。
では、果物のシールについては?
ちょっと前、SNS等で、輸入果物に付いているシールの読み方をシェアするのが流行ってました。
4桁で3か4で始まる=化学肥料使用
5桁で9で始まる=昔ながらの有機栽培。殺虫剤、化学肥料なし
5桁で8で始まる=遺伝子組み換え作物
今でも検索したらあちこちで引っかかると思います。
上の写真でいうと、左が「4桁で3か4で始まる」、右が「5桁で9で始まる」果物ですね。
この番号のことは、PLUコードというそうです。
へー。一応覚えておいた方がいいのかな。でもこのシール、ついてたりついてなかったりするし、付き合い方がよくわからないな。
と思っていたのが、ようやく腑に落ちたので、今更ながら書いてみます。
PLUコードとは
PLU
「商品価格識別番号」とも言われます。
かならずついているものではなくて、ポスレジの管理のために、ついたりつかなかったりするもの。
実際店舗によっても違うし、同じ店舗でも商品によって、使っているものとないものがあるようです。
つまり、もともと完全にあてにはできないものなんですけど。
ある療術所からの、施術案内ハガキにまで書いてあるのをみて、「この番号に関する知識があると何が便利か」、と、改めて考えました。
輸入果物のシールの番号を読み解く意味はどこにある?
加工品の裏側のラベルを見るのは、そのものがどんなものかな〜と、主に安全性の観点から吟味するため、のことが多いのではないでしょうか。
添加物の量や、原材料にみる品質。
例えば、以前記事にした「無添加、無塩せきのソーセージって?」なんかが典型かと思います。
果物の場合は、上記区分の引用の一つめ「化学肥料使用」、二つ目「有機栽培。殺虫剤、化学肥料なし」からわかるように、農薬、肥料関連の見分けが一番にくるかと。
有機(オーガニック)かどうかを見抜くのにPLUコードが役立つか
果物って、質のいいものを手に入れるのがわりと難しいです。
国産では、無農薬みかんはわりと手に入れやすい印象。
輸入果物ではバナナはオーガニックが増えてきているけど、暑い季節にしかお勧めできない南国の果物だから、季節を選びますよね。
減農薬のものは見かけますね。
あとは、収穫後農薬を使っている/使っていない、の表示があるお店があるかな(私は使っていないものを選びます。だって使っているもの、触るとなんだかピリピリするんだもの)。
でもおおむね、果物の大半は慣行栽培です。
という中で、わざわざオーガニックとして輸入する場合は、だいたい、有機認証とってあります。そしたら有機JASマークでわかりますよね。
冒頭の例でも、ほら。JASマークついてる。
確かにPLUコードも指摘の通りですが、わざわざ番号で識別する必要はないのではないかしら。
遺伝子組み換え作物の見分けに役立つか
遺伝子組み換え作物については、読み解けると重宝なことが、将来的にはあるかも?と思っていたので、この番号のことが頭に引っかかっていました。
(遺伝子組み換え作物のリスクについてはこちらをお読みください)
現状日本で、こういうシールを貼られる状態で、遺伝子組み換え作物が店頭に並んでいることはほとんどないはずなんです。
だから、規制がなくなった時の用心のために、こういうものがあることを覚えておこうかと思っていた(任意の仕様のコードとはいえ)。
ところがですね。
すでに、PLUコードには、遺伝子組み換えの表示がなくなっているという指摘を見つけてしまいました。
以下、PLUコードを管理する団体 International Federation for Produce Standards のニュースリリースです。
http://www.ifpsglobal.com/Portals/22/IFPS%20Documents/IFPS.release.July2015.pdf
上記によると、
Though the ‘8’ prefix (83000 – 84999) was once reserved for GMO produce items, the prefix was never used at retail. (GMOに当てられた8から始まるコードは、一度も小売りで使われなかった。)
とのことなので、笑ってしまいました。
そりゃ廃止されるわ!
使い勝手がないのに、流通する理由
上記、2015年7月のニュースリリースなんですよ。
なのに、今年になってから私が「シールの読み方」を複数回見かけたのは、農水省のページにまだリンクが残っているからではないでしょうか。
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_conf/kanzikai/pdf/050525_siryou12_usa.pdf
(農林水産省資料P62に詳細)
インターネットって、こういう風にストックされてくからなぁ。
注:2019年11月に確認したところ、上記リンクからファイルが消えていました。整理されてよかったですね!
検索上位にくるものが最新情報とも限らないわけで、ましてやなんらかの商売っ気が加味され、意図的に歪めてある場合もあるわけで。
情報を吟味するときは、気をつけないとですね。
こういうの見るたび、東浩樹の小説思い出します。
量子回路の発明後、インターネット検索が全く信頼できなくなった世界の話。
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私も気をつけないとです。
どこかの記事で、何か更新しそびれている情報を見かけた方は、コメント機能でも、contactでも、お楽な手段で、教えていただけると嬉しいですm(_ _)m)
☆ 望月 索 ☆
日本マクロヘルス協会理事
らくなちゅらるライフプランナー
まさに同じことを思っていました!! 記事にしてくださり助かります。いくつかのサイトやYou tubeでも”PLUカードを知らないと怖い”などといった内容がありますよね。
しかし有機栽培のものは有機栽培やオーガニックと高々と表示がありますし、そうじゃないものは農薬は通常使われているので、このコードが有用と感じることは一度もありません。
とても共感して嬉しくてコメントさせていただきました!
共感のコメントありがとうございました! いつまでも注意書きがあるの不思議ですよね。細かいことを気にしないで食べたくなる果物が、増えたらいいなぁって思っています。他にも何か思ってらっしゃることがあったら、またの機会にシェアしてください。私も同じ疑問を持っているかも、まとめられるかトライしてみます♪