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からだにいい食べ物は食べればわかる?本能と食品添加物と食育

からだにいい食べ物は食べればわかる?本能と食品添加物と食育

そろそろ寒いからか、からだが温まる食材がとてもおいしいです。

人間も動物だから、からだが必要とする食べ物は、食べればわかる……

と、言ってしまいたいところですが、実は、そんなに単純ではないみたいです。

 

からだにいい食べ物は食べればわかる?

小さな子どもはわかりやすいのですが、味の好み、食欲の程度、食べる早さ、消化の仕方……。

人にはそれぞれ違いがありますよね。

それぞれ違いがありつつも、動物としての本能を働かせれば、生きるために必要なものを選び、美味しく食べていくことができるのでしょうか。

現代ではありえない、有名な実験についてご紹介します。

 

子どもに好きなものだけ食べさせる実験

時は1920年代、30年代のアメリカ。

ある医師が、食べ物の好き嫌いに関する実験を行いました。

親がいないか、親との接触がないに等しい固形物を食べたことのない乳児が、医学的管理のもと、看護師が見守るなか、毎日好きなものだけ食べさせられます。

子どもたちが選ぶ対象は、以下を含む34のもの。

水/ミルク/発酵(乳酸)乳/オレンジジュース/海塩/・・・果物類・・・葉物、根菜含む野菜類・・・/オートミール/小麦/コーンミール/大麦/ライ麦全粒粉クラッカー/牛肉/ラム/チキン・・・骨髄など動物の臓物系いろいろ・・・/タラ

上記のうち、毎回10品目程度が、潰すか焼くか細かく刻んで出されたそうです。

看護師は、何も促さず、反応せず、否定せず、行儀もしつけない。

子どものアクションによってのみ、食事が提供されます。

かなり特殊な状況ですが、その乳児たちは、何が一般的に自分の年齢にふさわしい食べ物と思われているかという先入観なく、ただ自分の動物としての意思だけで、食べていきました。

最短で6ヶ月、最長で4年半、その実験食を食べ続け、病院で過ごした乳児たちは、どうなっていったか。

 

本能にしたがい食べた子どもはどうなったか

実験を始めて数日で、子どもたちには好みが現れ始めました。

ある日はレバーをガツガツ食べ、ある日はバナナと卵とミルクしか食べない。

どれだけ偏っているように見えたとしても、その病院にきた時にはおおむね健康状態の悪かった乳児たちは、健康になっていったそうです。

風邪をひくと自己治療を行うらしく、大量の人参や生の牛肉を食べました。

なんの示唆もされないのに、たんぱく質、脂肪、炭水化物のカロリー摂取比率は、栄養科学の推奨基準に近いものとなりました。

このことから、子どもは(ヒトには)、体によい食品を選ぶ本能があると考えられるようになりました。

 

加工食品や菓子類は本能を超える

でも、この実験の初期設定に欠けているところが、医師自身にもわかっていたんです。

加工食品が入っていません。

上記は、「原始人の食事」を念頭に置いた食品のセレクト。

自然素材ばかりなんですね。

それは、当時ですら、一般の食環境とはかけ離れています。

だから次には、「菓子パン、ジャム、グレービーソース、精白パン、砂糖、缶詰食品」などを含めた実験が行われるはずでした。

世界恐慌がなければ……。

現実には資金難で継続できなくなったのですが、行われていたらおそらく、倫理的にかなり問題のある結果が生まれたのではないでしょうか。

現代では、脳の報酬を最大限に引き出すように設計された加工食品や菓子類は、遺伝子に埋め込まれているはずの「身体の知恵」を超えることが、科学的に証明されています。

そもそも、上の実験のように、社会的影響をすべて排除された状態で食べる状況は、現実社会ではあり得ないですよね。

 

どの味の豆腐がいちばん好き?

人が食べる時には、必ずなんらかのバイヤスが加わっています。

また別の実験を紹介します。

就学前の子どもを3つのグループに分け、異なる味の豆腐を食べさせてみました。

味付けなし/砂糖がけ/塩がけ

どれが一番好まれると思います?

子どもたちは、最初に食べたものを、もっとも好むようになったそうです。

結局、本能や遺伝よりも、食にまつわる環境が、その人の食習慣や好みに大きく影響するのです。

だからこそ、子の親は、子どもができるだけ小さいうちに「本当においしいもの」「からだにいいもの」「身体の知恵がつくもの」を教えてあげたいと、自分の経験からも望みます。

自分の食習慣による美容や健康への悪影響を感じる大人も、子どもにはそれを繰り返させたくないと感じます。

 

正しい食習慣をつける食育

食品を選ぶ/与える側の方針って大切ですよね。

「本当においしいもの」「体にいいもの」「身体の知恵がつくもの」をどうやって見分け、忙しい現代社会のあらゆる用事と並行しながら、それが習慣になるほど食べ続けさせられるのか。

すべての親にとって、大きなテーマです。

下の三つは心がけて間違いないと思います。

・旬のものを、シンプルな味付けで、粗食でいい

・方針をきちんと伝え、理由を背景まできちんと話す

・まずは親がちゃんと実践する

とくに、3つめ。親も変わらないと多くの場合難しいと思います。

「子どもの手本になるってどういうこと?親が知っておくべき子どもの特徴」で書きましたが、ヒトの子ほど猿真似する子どもはいない。

子どもの手本になるってどういうこと?親が知っておくべき子どもの特徴

子どもにだけやらせようとすると、その、ダブルスタンダードを子どもは学びます。

望ましい食習慣をつけず、望ましい食習慣を人に押し付ける態度として、身についてしまうかもしれません。

 

【参考文献】

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執筆者について

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本やムックの編集者、時々ライター、一般社団法人 日本マクロヘルス協会理事。3人の子を育てる高齢出産ワーキングマザー。編著に『子どもを守る自然な手当て』、企画・翻訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』『親子で楽しむ おむつなし育児』など。大人向けのノンフィクションや小説、実用書、児童文学、絵本など、多くの出版物を編集・製作中。趣味はマンガ読み。

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