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『動物たちは、お医者さん!自分で自分を治す自然な力』にみる自然な手当て

『動物たちは、お医者さん!自分で自分を治す自然な力』にみる自然な手当て

動物は病院にかかりません。

「人間も動物だから、薬に頼らなくても、もっと自分で治せるはずだよね?」というのは、「昔の人はこの薬がなくても治っていたのだから、もっと自分で治せるはずだよね?」と同じく、「自然な手当て」をはじめた初期の頃に、よく考えていました。

自分の中にも印象的な記憶があります。

子どもの頃、仲良くしていた近所の飼い猫に、「海老の入ったおせんべい」的なものをあげました(ゆるい話ですよね……)。

猫は喜んでたくさん食べたのですが、しばらくすると、私がみている前で、庭の草を食べて、食べた海老のおせんべいを、けろんと吐きました。

「毛玉を吐く」のレベルとは違って、本当に、食べたものを全て、苦もなく綺麗に吐いた、という感じでしたね。

猫を飼っている人には普通のことなのかもしれないのですが、私は飼ったことがないので、びっくりして、35年くらいは昔の記憶かと思うのですが、未だに覚えています。

といったような動物の事例が、コンパクトにいろいろ書かれた本を見つけたので、ご紹介します。

『動物たちは、お医者さん!』に出てくる動物たち

「昔の人がどうしていたか」に関しては読む機会も多いのですが、「動物はどうしているか」に関して、わかりやすくたくさん読めるものって、私は知りませんでした。

たまに小ネタで見かけるくらいですね。

それが、この本はまさに!動物が自分たちを何で守っているか、癒しているか、をまとめた絵本です。
字は多めです。

 

出てくる動物は、

アフリカゾウ
アオカケス
サイ
オマキザル
オオカバマダラ
マウンテンゴリラ
チンパンジー
コンゴウインコ
イヌ
ヒグマ
アカヤマアリ
クロアシウッドラット
ネコ
テグー(大型のがっしりしたトカゲ)

です。

全体に、虫よけ、寄生虫含め、動物の「虫」対策が多かったのですが、「住処を殺菌する」といった方向のアプローチもあって、予想もしなくて面白かったです。

『動物たちは、お医者さん!』に出てくる人間に応用できる手当て

「クレイ系」は使える印象でした。

・マウンテンゴリラはミネラル補給に、岩のかけらをよく噛んで食べます。
・コンゴウインコは、「種子毒」を消す、デトックスするために、「粘土」を食べます。
・サイは泥浴びで皮膚を守ります。

クレイは、人間も、上手に暮らしの取り入れたらいいんじゃないかなーと改めて思いました。

我が家ではクレイはいろんなところで使っていますが、ここでは一番人気の「とびひの手当て」と、私が便利だと思っている「歯磨き」話をご紹介します。

「とびひ」の自然な手当て:子どものとびひの症状と簡単なおうち治療

乳歯の虫歯はどれくらい進行したら治療する?

 

『動物たちは、お医者さん!』に出てくる薬用植物

知らない何かが出てくるのではないかと楽しみにしていたのですが、ほとんど知らなかったですねー。

やはり「虫」へのアプローチが多かったです。
ここはありがたいことに、現代日本人の参考には、あまりならないかと……。

虫を除いて気になったものをあげます。

レッドシリンガ

妊娠中のアフリカゾウが、出産に備えて食べる「木」なのだそうです。

レッドシリンガの木には、「出産を助ける働きをする化学物質が含まれている」ので、ケニアの女性も、レッドシリンガの木の葉や樹皮からできたお茶を、出産を促すために飲むんですって。

気になるので調べてみたのですが、日本語訳からは特定できませんでした。

アフリカ大陸ってとても広いんです。
どれくらい広いかというと、アメリカとヨーロッパとインドが入るくらい広い。

初めてこの図を見たときに、びっくりしました。
true size of Africa
(メルカトル図法って、本当に歪んでるんですね)

ここまで広いわけだから、情報が整理されていない有用植物があっても不思議じゃないですよね。

シリンガというとライラックのことをいうようですが、ライラックっぽい絵柄ではありません。
絵柄を見ると、Burkea africanaと表記される木のほうが近そうです。

Burkea africana は鎮痛剤に使われたり、かなり広い用途に使われる木のようで、英文情報で引っかかる範囲をいくつか読んでみても、情報が錯綜していました。
毒になる部分もあれば薬になる部分もある、若い葉は食用、ということで。

スーパーフルーツのバオバブ並みに、多用途な印象ですね。(実を食べる話は見なかったので、そういう木じゃないんでしょうね)

バオバブはローの状態で、パウダーで食べられるから、ビタミン豊富だし、暑くなる季節には重宝してます。
(あと口内炎ができたりしたとき^^)
ありがとうアフリカ!

下のパウダーです。美味しいですよ。

 

ジャトロファ

これは日本語でもデータがありました。

ナンヨウアブラギリ
ナンヨウアブラギリ(南洋油桐、学名:Jatropha curcas)は、トウダイグサ科の中南米原産の落葉低木。別名はタイワンアブラギリ、または学名からジャトロファ、ヤトロファなど。原産地は中南米であるが、16世紀以降、スペイン商人などの手により世界中に伝播した
(中略)
種子は毒性が強いが、油分に極めて富むことから、古くから利用が行われている。現在では、石けんやロウソクのほか、下剤や解熱剤などの医薬品にも利用されている。日本では鉢植えの観葉植物としても、流通している。

Wikipediaより

バイオ燃料にもなるようですね。

アジアでもよく栽培されているようで、中南米のものがそんなに広がってるのか……と思うと、食用植物でいえばジャガイモなみ?

『動物たちは、お医者さん!』のなかでは、「下剤や解熱剤」ではなく、リウマチの薬として軽く触れられていました。

まとめ

総じて、大人にも楽しめる内容でした。

子どもに読むときは、データは拾わずに、本文だけ読んであげたらいいかと思います。
動物好きな子で、ある程度の文字量に理解が追いつく子なら、楽しむんじゃないかなって思います。

図鑑型の子どもには、逆にデータを読んであげて、興味を広げてあげるのも楽しいかと思います!

シリーズで、『動物たちは冒険家!』と『動物たちは建築家!』もあるみたいなので、そちらも入手したらご紹介します。

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執筆者について

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本やムックの編集者、時々ライター、一般社団法人 日本マクロヘルス協会理事。3人の子を育てる高齢出産ワーキングマザー。編著に『子どもを守る自然な手当て』、企画・翻訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』『親子で楽しむ おむつなし育児』など。大人向けのノンフィクションや小説、実用書、児童文学、絵本など、多くの出版物を編集・製作中。趣味はマンガ読み。

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