生まれたばかりの一般社団法人、日本マクロヘルス協会。
設立に関する思いは、代表理事の山本奈央子さんが起草した「日本マクロヘルス協会とは」で読むことができますが、仕事や子育てから多くを得た大人の女性が動く背景には、公的なリリースではこぼれ落ちる何かがあるはずです。
いい大人として、母として、代表理事として、一般社団法人設立に至った経緯について、山本奈央子さんにお話を伺いました。
Profile
山本奈央子(やまもと なおこ)日本マクロヘルス協会代表理事。一男の母。
事務所で宴会ができる理由
― 事務所でお料理中に失礼いたします。
今から、みんなでミルフィーユ鍋と卓上バーベキューを仕込んで、リンゴのケーキを焼いて、ご飯とかぼちゃの煮物を炊いて、お味噌汁も作ります。
同じ予算なら、自分たちで作るほうが食材もお酒もいいものを揃えられますし、ちゃんとしたキッチンのない事務所でも美味しいものを作れる健康家電が入ったので、今年の望年会は、事務所で開くことにしたんですよね。
ご招待したお客様もいらっしゃることだし、ここはやっぱりきちんとおもてなししよう!とみんなで話してるうちに、あれもやってみよう、 これもやってみようって話がふくらんじゃって(笑)。
ふくらみついでに、一般社団法人 日本マクロヘルス協会の代表挨拶をそのとき収録してしまおうと、理事の望月が言い出したんです。
― 事務所で作る品数とは思えないです。
お皿や調理器具など足りないものも多いですけど、そんな大変な話じゃなくて、調理用の家電が優秀だと、特にキッチンのない事務所でも、おいしいものができるんですよ。
― 山本さん、健康家電にお詳しいですよね。
おいしくできて、食材を損ねず、電磁波の心配もない、電気代もあまりかからない調理家電ってあるんですよね。
こういうのは忙しい人とそのご家族の健康の味方なので、機会を改めて、お話ししたいかな、と思います。
自然な流れで代表理事に
― ところで、話しながら切ったそのリンゴ、とても形が揃っていて、びっくりです!
「きれいに揃えて切るのが気持ちいいよね」と、一緒に料理を学んだ人たちは言うんですけど、私はまだまだ。
私くらいだと、それほど揃ってるとは言えないですよ。
― いやそんなことない。見てください、これ! 普通に切ってるのに形が揃ってますよね。私には絶対無理です!
いやいや……。
― 山本さんは、丁寧な子育てをされている印象があるのですけど、その印象の正しさが、この切り方でも証明されている気がします。
自分では、特に、丁寧に育てている、というつもりはないんです。
出産して、お休みして、仕事復帰する道もあったと思うし、その頃していた営業サポートの仕事も大好きだったのですが。せっかくだから、子育てを十全に味わいたかったというか。
子どもが初めて話す、初めて歩く、というようなときに、一番そばで見てみたいって思ったんですよね。
それに私はいつか、自分のことを優先して忙しく働くようになる。
だから、それまでは、きちんと子育てしたいな、と感じたんだと思います。
それが許されたのはありがたいことだったと心から感じていて、夫をはじめとして私がそうすることを支えてくれたすべての人に、とても感謝しています。
― 山本さんのお子さんは、母に見守られて、母を振り返りつつ歩き始め、すっかり安心して、母を全く振り返らないでスタスタ歩くようになった……というような、理想的に自立した印象があります。
子どもの性格もあると思いますけど、精神的には自立しているほうだと思います。生活態度としてはまだまだですけども(笑)。
でもね、子育て云々は関係なくて、今となれば、あの時点で「会社復帰する」という選択肢を考えなくてよかったな、と、心から思いますね。
なんていうか、子育てを通して、自分の限界を超えられたと思っています。
会社を離れたことでさまざまな面白い出会いもありましたし、絶対無理と思っていたことがいくつもできるようになった。
以前の私だったら、会社に勤めないで働くとか、考えられなかったはずです。
一般社団法人の代表理事を引き受けるというようなことも、以前は絶対考えられなかったことの一つですね。
― どういった経緯で代表理事に就任されたんですか。
……うーん。やはり、成り行きとしか言いようがないですね。
もともと、子どもが幼稚園に入ってから始めた仕事の関係で、健康やライフスタイルに関する講座の運営に関わるようになったんですが、最初は、一般社団法人の構想については、実は、ピンとこなかったんです。
私はたぶん、何か正しいものを教わることが講座だと思っていたんですね。
いろんな先生がいろんなことをおっしゃっているのに、一つの正しさを選んで届けるのは、私の役割ではないと思った。
でも、実際にいろんな講座の運営に関わるうちに、いろんな体質や家族があるのだから、正しいものが一つあるわけではない、いろんな正しさを届けることができる、そういう場が必要だと思うようになったんですね。
みんなで学び合って、語り合うなかで、得られるものはとても大きいと気がついたんです。
そういう学び合う場を作りたいという気持ちになって、最初にあった構想が流れに沿って育っていった形を見ると、客観的に判断して、自分が代表理事に就任するのが一番自然だ、と、感じられたんです。
それで、気がついた時には、代表理事になっていましたね。
― 流れに呼ばれた代表として、何かひと言おありですか?
とにかく、楽しいことが大前提です。
自分も楽しんでいますが、いらっしゃるみなさんにも、同じように楽しんでいただきたいなぁと、心から思っています。
みんなで楽しく学ぶために準備をしたり、参加してくださる方にお渡しするお土産を考えて用意するのが、私は好きなんですよ。
そうやって整えた講座やイベントが満員になると、本当に嬉しい。
これからも、みなさんと楽しく学び合い、語り合っていきたいです。
山本さん、本日は、お忙しいなか、ありがとうございました。
* 取材 2017年12月、『マクロヘルスマガジン』編集部